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賃貸不動産経営管理士試験の傾向と対策、過去問解説 

令和2年度賃貸不動産経営管理士試験問題

問21


 賃料の供託に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 貸主に賃料を受領してもらうことが期待できない場合、借主は直ちに供託することができる。

2 自身が貸主であると主張する者が複数名おり、借主が過失なく貸主を特定できない場合、借主はそのうちの一人に賃料を支払えば賃料支払義務を免れるため、賃料を供託することができない。

3 貸主は、いつでも供託金を受領することができる。

4 供託所は、借主により供託がなされた場合、遅滞なく、貸主に供託の事実を通知しなければならない。


問21解説


賃料の供託」に関する問題です。
テキスト+問題集のP252参照)


 1:×(誤っている)
  弁済者は、次のいずれかに該当する場合には、債権者のために弁済の目的物を供託することができます。
 @弁済の提供をした場合に、債権者がその受領を拒んだとき
 A債権者が弁済を受領することができないとき
 B弁済者が過失なくして債権者を確知することができないとき

 本肢の場合のように、単に受領してもらうことが期待できないだけでは、上記のいずれにも該当せず、賃借人は供託することはできません。

※ テキスト+問題集P252枠内「●供託原因」及び表「▼供託の可否(事例)」参照。

 2:×(誤っている)
 弁済者が過失なくして債権者を確知することができないとき(上記B)は、弁済者は供託することができます。
 よって、賃貸人であると主張する者が複数名おり、賃借人が過失なく賃貸人を特定できない場合、賃借人は賃料を供託することができます。

※ テキスト+問題集P252枠内「●供託原因」及び表「▼供託の可否(事例)」参照。

 3:○(正しい)
 賃貸人は、いつでも供託金を受領することができます。

※ テキスト+問題集P252「(2)供託後の手続き」参照。

 4:×(誤っている)
  供託した者(賃借人)は、遅滞なく、債権者に供託の通知をしなければなりません。
 そのため、供託の事実を通知しなければならないのは供託所でありません。

※ テキスト+問題集P252「(2)供託後の手続き」参照。


正解  3


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