特定賃貸借契約重要事項説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 1 特定賃貸借契約において家賃改定日を定める場合はその旨を説明すればよく、これに加えて借地借家法に基づく減額請求について説明する必要はない。 2 特定賃貸借契約を賃貸人と特定転貸事業者との協議の上で更新することができることとする場合は、その旨を説明すればよく、更新拒絶に正当な事由が必要である旨を説明する必要はない。 3 特定賃貸借契約が終了した場合に賃貸人が特定転貸事業者の転貸人の地位を承継することとする定めを設ける場合は、その旨に加えて、賃貸人が転貸人の地位を承継した場合に正当な事由なく入居者の契約更新を拒むことはできないことを説明しなければならない。 4 特定賃貸借契約を定期建物賃貸借契約によらない建物賃貸借とする場合は、その旨に加えて、契約期間中に家賃の減額はできないとの特約を定めることはできないことを説明しなければならない。 |
1:×(誤り) 契約において、家賃改定日が定められていても、その日以外でも、借地借家法に基づく減額請求が可能であることについて記載し、説明しなければなりません。 ※ テキスト+問題集P118枠内のB参照。 |
2:×(誤り) 普通借家契約として特定賃貸借契約を締結する場合、借地借家法第28条(更新拒絶等の要件)が適用されるため、賃貸人から更新を拒絶する場合には、正当の事由があると認められる場合でなければすることができない旨を記載し、説明しなければなりません。 ※ テキスト+問題集P120枠内のKM参照。 |
3:○(正しい) 特定賃貸借契約が終了した場合、賃貸人が特定転貸事業者の転貸人の地位を承継することとする定めを設け、その旨を記載し、説明することが必要です。特に、転貸人の地位を承継した場合に、正当な事由なく入居者の契約更新を拒むことはできないこと、特定転貸事業者の敷金返還債務を承継すること等について賃貸人が認識できるようにすることが必要です。 ※ テキスト+問題集P120枠内のL参照。 |
4:×(誤り) 契約において、家賃改定日が定められている場合や、一定期間特定転貸事業者から家賃の減額はできないものとする等の内容が契約に盛り込まれていた場合であっても、借地借家法第32条第1項(借賃増減請求権)に基づき、特定転貸事業者からの家賃の減額請求はできることを記載して説明し、賃貸人が、これらの規定により、特定転貸業者からの家賃減額はなされないと誤認しないようにしなければなりません。 本肢は、「契約期間中に家賃の減額はできないとの特約を定めることはできないことを説明しなければならない」としている点が誤りです。 ※ テキスト+問題集P120枠内のM参照。 |