賃貸借契約における修繕義務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1 貸主の承諾を得て転貸借がされた場合、貸主は、転借人に対して修繕義務を負う。 2 借主が死亡した場合、借主が同居している相続人のみが相続により借主の地位を承継するため、雨漏りが生じたときは、当該相続人が貸主に対して修繕を請求する権利を有する。 3 借主は、賃貸物件につき修繕を要すべき事故が生じ、貸主がこれを知らない場合、借主の義務として、貸主に通知しなければならない。 4 貸主が賃貸物件の保存を目的とした修繕を行うために借主に一時的な明渡しを求めた場合、借主に協力義務はないため、借主はこれを拒むことができる。 |
1:×(不適切である) 貸主の承諾を得て転貸借がされた場合でも、貸主が転借人に対して義務を負うことはありません。 ※ テキスト+問題集P189「D貸主の義務と転借人との関係」参照。 |
2:×(不適切である) 借主が死亡した場合、相続人が相続により借主の地位を承継します。借主の相続人は同居していなくても借主の地位を承継しますので、雨漏りが生じたときは、同居していない相続人も貸主に対して修繕を請求する権利を有します。 本肢は、「同居している相続人のみ」となっている部分が、不適切です。 ※ テキスト+問題集P213「(1)相続人がいる場合」参照。 |
3:○(適切である) 本肢の通りです。 ※ テキスト+問題集P192「B通知義務」参照。 |
4:×(不適切である) 貸主が賃貸物件の保存(修繕など)に必要な行為をしようとするときは、借主は、これを拒むことができません。 ※ テキスト+問題集P186「(3)修繕における借主の対応」、P192「D修繕受忍義務」参照。 |