定期建物賃貸借契約に関する次の記述のうち、適切なものの組合せはどれか。 ア 定期建物賃貸借契約の事前説明において「更新がなく、期間の満了により契約が終了する」旨を記載した書面を交付して口頭で説明したとしても、賃貸借契約書に「更新がなく、期間の満了により契約が終了する」旨の記載がなければ、更新がない定期建物賃貸借契約として有効に成立しない。 イ 定期建物賃貸借契約は、書面によって締結すれば有効であり、必ずしも公正証書によって締結する必要はない。 ウ 契約期間を1年とする定期建物賃貸借契約においては、借地借家法第38条第4項に基づく終了通知は必要とされない。 エ 定期建物賃貸借契約の保証人は、定期建物賃貸借契約が期間満了後に再契約された場合、引き続き、保証債務を負担する旨を口頭で承諾したときは、再契約後の債務について保証債務を負う。 1 ア、イ 2 ア、ウ 3 イ、ウ 4 ウ、エ |
ア:○(適切である) 更新がない定期建物賃貸借契約として有効に成立するためには、@「更新がなく、期間の満了により契約が終了する」旨を記載した書面による事前説明と、A「更新がなく、期間の満了により契約が終了する」旨を記載した書面による契約締結が必要です。 ※ テキスト+問題集P222「@定期建物賃貸借契約の要件」参照。 |
イ:○(適切である) 定期建物賃貸借契約は、書面によって締結しなければなりませんが、必ずしも公正証書によって締結する必要はありません。 ※ テキスト+問題集P169の表「▼契約の成立と書面の要否」参照。 |
ウ:×(不適切である) 契約期間が1年以上である定期建物賃貸借契約においては、借地借家法第38条第4項に基づく終了通知が必要です。 ※ テキスト+問題集P222「(1)貸主による期間満了の通知」参照。 |
エ:×(不適切である) 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じません。このことは、定期建物賃貸借契約の再契約の保証であっても同じであり、口頭による承諾だけでは足りません。 ※ テキスト+問題集P265「(2)定期建物賃貸借契約が再契約された場合」参照。 ※ テキスト+問題集P262「(1)保証契約」も参照。 |