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賃貸不動産経営管理士試験の傾向と対策、過去問解説 

平成29年度賃貸不動産経営管理士試験問題

問17


 賃貸建物の修繕に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 借主は、賃貸建物について雨漏りの修繕費用を支出したときは、貸主に対し、賃貸借契約終了時に賃貸建物の価格の増加が現存する場合に限り、支出した費用又は増加額の償還を請求することができる。

2 貸主の過失によって発生した火災の結果、賃貸建物が全部滅失した場合には、貸主は賃貸建物の修繕義務を負う。

3 賃貸建物が損傷した場合において、その原因が天変地異等、不可抗力によるものであるときは、貸主は賃貸建物を修繕する義務を負わない。

4 貸主が修繕義務の履行を怠り、借主が賃貸建物を全く使用することができなかった場合には、借主はその期間の賃料の支払を免れる。

問17解説


「賃貸建物の修繕」に関する問題です。
テキスト+問題集のP186・187参照)


1:×(不適切である)
 雨漏りの必要費を支出した場合は、「直ちに」その費用の償還を請求できるとされており、契約終了まで待つ必要はありません。また、価格の増加が現存しなくても請求できます。

※ テキスト+問題集P187「(1)必要費」参照。

2:×(不適切である)
 賃貸建物が全部滅失した場合、貸主はその建物の修繕義務を負いません。このことは、貸主に過失があるときでも同じです。

※ テキスト+問題集P186の表「▼修繕義務の有無」参照。

3:×(不適切である)
 賃貸建物の損傷の原因が不可抗力によるものである場合でも、貸主は賃貸建物の修繕義務を負います

※ テキスト+問題集P186の表「▼修繕義務の有無」参照。

4:○(適切である)
 本肢の通りです。

※ テキスト+問題集P186「(2)貸主が修繕義務に違反した場合」参照。


正解  4


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