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賃貸不動産経営管理士試験の傾向と対策、過去問解説 

令和2年度賃貸不動産経営管理士試験問題

問11


 賃貸人AがBに賃貸し、BがAの承諾を得てCに転貸する建物についてのAB間の原賃貸借契約の終了に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 AB間の原賃貸借契約に、同契約の終了によりAが転貸借契約を承継する旨の特約がある場合、AB間の原賃貸借契約が終了すれば、AはBの転貸人の地位を承継するが、BのCに対する敷金返還義務は承継しない。

2 AがBの賃料滞納を理由として有効に原賃貸借契約を解除したとしても、AがCに対して催告をしていなかった場合は、AはCに対して建物の明渡しを請求することはできない。

3 AB間の原賃貸借契約が定期建物賃貸借契約で期間満了により終了する場合、AがCに対して原賃貸借契約が終了する旨を通知した時から6か月を経過したときは、AはCに対して建物の明渡しを請求することができる。

4 AがBとの間で原賃貸借契約を合意解除した場合、その当時、AがBの賃料滞納を理由とする原賃貸借契約の解除権を有していたとしても、AはCに対して建物の明渡しを請求することはできない。


問11解説


「管理業務の受託(サブリース方式)」に関する問題です。
(合格教本のP116・117、P147参照)


 1:×(誤っている)
 原賃貸借契約の終了により原賃貸人が転貸借契約を承継する旨の特約は有効です。また、貸主の地位が承継された場合、それに伴って、敷金に関する権利義務も新賃貸人に承継されます
 よって、原賃貸借契約の終了により原賃貸人Aが転貸借契約を承継する旨の特約がある場合、AB間の原賃貸借契約が終了すれば、Aは、Bの転貸人の地位を承継し、BのCに対する敷金返還義務も承継します。

※ 合格教本P117「D原賃貸借契約終了の場合における転貸人の地位の承継」および、P147「(4)契約当事者の変更と敷金との関係」参照。

 2:×(誤っている)
 賃貸借契約が賃借人の債務不履行を理由とする解除により終了した場合、賃貸人の承諾のある転貸借は、原則として、賃貸人が転借人に対して目的物の返還を請求した時に、転貸人の転借人に対する債務の履行不能により終了します。この場合、終了した旨の催告をする必要はありません。

※ 合格教本P116「(2)債務不履行による解除の場合」参照。

 3:○(正しい)
 建物の転貸借がされており、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了する場合において、建物の賃貸人は、建物の転借人にその旨の通知をしたときは、建物の転貸借は、その通知がされた日から6か月を経過することによって終了します。したがって、賃貸人Aが転借人Cに対して当該通知をした時から6か月を経過したときは、AはCに対して建物の明渡しを請求することができます。

※ 合格教本P116「(1)期間満了または解約申入れの場合」参照。

 4:×(誤っている)
 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除したことをもって転借人に対抗することができません。ただし、解除の当時、賃貸人が賃借人の債務不履行による解除権を有していたときは、合意解除をもって賃借人に対抗できます
 よって、賃貸人Aが賃借人Bの賃料滞納を理由とする原賃貸借契約の解除権を有していた賃貸人Aは賃借人Cに対して建物の明渡しを請求することはできます。

※ 合格教本P116「(3)合意解除の場合」関連。


正解  3


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