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賃貸不動産経営管理士試験の傾向と対策、過去問解説 

平成30年度賃貸不動産経営管理士試験問題

問17


 敷金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 賃貸借契約書に借主からの敷金の相殺について禁止する条項がない場合、借主は契約期間中、敷金返還請求権と賃料債務を相殺することができる。

2 賃貸借契約書に敷金の返還時期について何らの定めもない場合、借主は敷金の返還を受けるまでの間、建物の明渡しを拒むことができる。

3 借主の地位の承継があったとしても、特段の事情のない限り、敷金は新借主に承継されない。

4 賃貸借契約書に敷金によって担保される債務の範囲について何らの定めもない場合、敷金によって担保される借主の債務は賃料債務に限定され、貸主は原状回復費用に敷金を充当することはできない。

問17解説


「敷金」に関する問題です。
テキスト+問題集のP258~260参照)

 1:×(誤っている)
 借主からは、敷金返還請求権と賃料債務とを相殺することはできません

※ テキスト+問題集P259の表「▼未払賃料への敷金の充当」の下の※印参照。

 2:×(誤っている)
 賃貸借契約が終了した場合、借主は賃貸物件を明け渡さなければなりません。
 敷金返還請求権と建物明渡義務は同時履行の関係にはなく、借主は敷金の返還を受けていないことを理由に賃貸物件の明渡しを拒むことはできません。

※ テキスト+問題集P259「(3)敷金返還請求権と建物明渡義務との関係」参照。

 3:○(正しい)
 借主の地位の承継があった場合、特段の事情のない限り、敷金は新借主に承継されません

※ テキスト+問題集P259の下2行、および、P260の表「▼当事者の変更と敷金との関係」参照。

 4:×(誤っている)
 貸主は原状回復費用に敷金を充当することができます。

※ テキスト+問題集P258枠内「敷金で担保される範囲」のA参照。


正解  3


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